時雨(しぐれ)

和菓子の饅頭で皮にヒビが入っているものを見たことはないでしょうか。
これって、失敗作とかではないんですよ。そのヒビを模様にして、中の餡をちらりと見せる和菓子の手法、「しぐれ」と言うものなのです。
いかにも日本的で情緒がありますよね。陶芸でもヒビを活かして表現しますが、どちらも蒸し具合と火加減など人の力では何ともできない、いわば自然の表現とも言えるでしょう。
和菓子もまさに芸術の域ですね。
栗しぐれは、時雨のようにしっとりとした、口どけが何とも言えない黄味時雨(きみしぐれ)です。見た目にも素朴で栗の美味しさをそのまま活かしたお菓子です。
今まさにお勧めの旬の和菓子です。黄身しぐれ和菓子で生菓子です。
しぐれとは「時雨饅頭」を略したものですが、餡をこねて蒸した和菓子です。時雨とは、秋から冬にかけて通り雨のように降る雨の事ですが、蒸し上がりのひび割れが、雨の通った後に似ていることからこの名が付けられたそうです。
名前の付け方も風情があって良いですよね。また、餡に卵黄を混ぜますから黄身しぐれと呼ばれています。
この製法は、まず白漉し餡を加熱し水分を飛ばします。ゆで卵の卵黄を裏ごしして、よくほぐしたものを混ぜて十分にこねます。
つなぎとして微塵粉(みじんこ)などを加えてさらに混ぜていきます。
ちぎって漉し餡などを丸く包んで、蒸していきます。表面のたくさんのひび割れが見た目上の特徴となっています。
上質なものは、口の中でとろけて、豊かな風味が広がってきます。口で伝えるのは難しいのですが、卵ボーロに少し似ているという表現もあるようです。
和菓子職人の熟練した経験がありませんと、上手に割れてくれない気まぐれ菓子だそうです。
きれいにヒビが入った間からピンク色の餡が見えるように仕上げなければいけません。
全ては、黄味餡の練り方、水分量で決まるということです。
蒸し時間は大体5分ぐらいで、それ以上蒸してしまいますと水分過多になって失敗だということです。
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